育成会について

理事長挨拶

定期総会のご挨拶

令和6年度長崎市手をつなぐ育成会定期総会です。

昨年5月よりコロナも5類となり集まりも普通にできるようになりました。こうやって皆さんで集まることの楽しさや大切さを改めて感じています。ただ、今年の総会はいつもの場所が空きがなく、日程の変更をしようかとも考えましたが、この浦上駅前ふれあいセンターをお借りすることができこの会場で日程通り総会ができることになりました。

さて、令和5年度を振り返ると、基幹相談支援センターが令和5年の2月スタートしたことは昨年の総会でお伝えしました。昨年度は、専従の職員配置ができませんでしたので、市内の委託相談支援事業所の皆さんのお力を借りて、初年度の取り組みを進めてきました。もともと、長崎市の自立支援協議会の部会や運営会議の動きが活発で充実したものとなっていますので、それらのメンバーとの連携が深まり、ある意味でとても有効なスタートを切ることができました。今年度からは、念願の専従の職員も入り、どうにか育成会として一人歩きが出来る体制がとれるようになりました。基幹相談支援センターの仕事としては、各相談支援事業所への直接的な指導や研修などを計画実施すること、また、緊急受け入れのシステムの確立に向けて、市内の入所施設等とも話し合いをすでに始めております。加えて、令和6年度には地域生活支援拠点も整備するという長崎市の意向もふまえて、日常の心配事も具体的に解決できるシステム(制度)が現実のこととなっていくのではないかと期待しています。勿論、制度だけで何事もカバーできませんが、育成会の本来あるべき運動体として動き、もっと地域社会とつながっていくように啓発活動を進めていきたいですね。ご承知のよかよか隊の活動については、色々なところから多くの依頼が増えております。今後、会員の皆様も是非ご参加いただきますよう心からお願い申し上げます。

話しは変わりますが、2013年の国連の障害者権利条約の批准から福祉の法律や制度は変わってきましたことはご承知の方も多くおられると思います。そのことで、福祉の制度や法律が見直され、障害のある人たちの人権を尊重する考え方は大いに前進したように思います。

また、本年度は総合支援法の改正ということで、報酬改定も含めて様々な改正が行われます。少しお話をすると、今回の改正で、児童発達支援センターに専門性の高いスーパーバイズができるようなレベルが求めることになりました。また、国は入所施設や病院からの地域移行は相変わらず進めています。グループホームについては、以前は入所施設からの地域移行でなにより重要な社会資源だったのですが、本人さんたちが希望することを優先して考え、グループホームも終の棲家ではなく、希望すれば地域で一人暮らしやパートナーとの暮らしを支援してもらえるシステムとなるようです。つまり通過型のグループホームという考え方なのですが、ただしこれまでのグループホームのあり方がなくなるわけではなく、障害のある方たちの意思を尊重して選べるということになります。この場合、一人暮らしができるかできないかということではなく、したいかしたくないかという視点が大事のようです。ただ、現実的に、一人暮らしの支援体制が整うかというと、根本的な人材不足などの課題もあり、理想と現実の狭間は大きいようです。事業所等のモニタリングには必ず本人を交えて行うということが挙げられており、知的障害のある人たちは聞いても分からないからと周りは考えてしまいがちですが、親さんも含めた支援者は彼らの思いを想像力をもって受け入れ、彼らの人権を守っていくことに繋げていければいいと思います。他には、強度行動障害の方の支援の充実など、意思決定支援の考え方を中心に法律の改正は進んでいくようです。

最後になりますが、30年前を思い起こしますと、入所施設がすべての知的障害福祉の基本であった時代がありました。次に、社会福祉の基礎構造改革が叫ばれ、地域で暮すことを選択できるという地域福祉の考え方が出てきました。そのことでグループホームの制度ができて街中で暮せるようになりました。そして今は、地域で暮すことを選択した私たちは、高齢化が課題を突き付けられています。親なきあとのことも、育成会内でもいよいよ現実となり、色々なケースがでてきております。親なきあとのことは一つの制度で片付くことはなく、多様な解決への取り組みが必要となります。そういう意味でも、皆さんにとって、この総会での話でなにか考えるヒントになればと願っております。

それでは最後までよろしくお願いします。

令和6年6月

社会福祉法人 長崎市手をつなぐ育成会
理事長 谷 美絵

役員紹介

第16期役員

任期:令和5年6月24日から選任後2年以内に終了する会計年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時まで

理事6名
  • 谷 美絵(理事長)
  • 中込 重秋(会計事務所代表)
  • 山本 真邦(弁護士)
  • 寺田 隆二(法人事務局長)
  • 大平 博幸(ケアホーム三京管理者)
  • 山田 順子(さんらいず管理者)
監事2名
  • 松田 有二(元社会福祉法人事務長)
  • 松村 正信(社会福祉法人理事長)

評議員名簿

第14期評議員名簿

任期:令和3年6月26日から選任後4年以内に終了する会計年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時まで

評議員7名
  • 小方 猛(元県育成会監事)
  • 冨野 哲哉(社会福祉法人理事長)
  • 源城 和雄(元市議会議員)
  • 椎木 恭二(元市社福事業団理事長)
  • 石川 衣紀(長崎大学准教授)
  • 大久 保一哉(市社協事務局長)
  • 河野 知房(NPO法人理事長)

沿革

育成会とは

昭和27年、東京の知的障害児を持つ3人の母親たちの小さな運動が育成会運動の第一歩です。
各地でそれぞれの育成会が組織され、その連合体が全日本手をつなぐ育成会です。
わが長崎市手をつなぐ育成会の第一歩も同じように、親たちの願いにより始まり、以来、手をつないだ親たちの輪も大きくなり、その歩みも確かなものになってきています。
一人ひとりの本人や親の願いが、育成会を動かす大きな原動力なのです。

昭和29年 浦上学園育成会「手をつなぐ親の会」結成
昭和34年 長崎県手をつなぐ親の会が結成し前身の長崎支部誕生(会員数86名)
昭和39年 長崎市精神薄弱者育成会と改名
昭和43年 長崎市心身障害(児)者援護育成会と改名
昭和53年 あじさい福祉作業所開所
平成 6年 法人化が認められ、社会福祉法人長崎市心身障害者育成会と改名
平成 7年 通所更生施設「あじさいの家」開所
平成10年 知的障害者ガイドヘルプ事業を市より委託
平成11年 育成会設立40周年記念式典開催
平成12年 社会福祉法人長崎市手をつなぐ育成会と改名(会員数500名)
平成13年 通所授産施設「ワークあじさい」開所
育成会在宅支援5カ年計画スタート
平成14年 グループホーム六じぞう、グループホーム京泊開所
平成15年 小規模通所授産施設「さんらいず」開所、みどり作業所開所
平成16年 グループホームなめし開所、デイサービスセンターおあしす開所
平成17年 グループホームはやま開所、タイムケア事業を市より委託
平成18年 育成会ケアプランセンター(居宅介護支援事業、相談支援事業)開所
育成会ヘルパーステーション事業移行
(居宅介護事業、重度訪問介護事業、行動援護事業、訪問介護事業)
夢工房みどり(就労継続支援事業、自立訓練事業)開所
日中一時支援事業(デイサービス型)「おあしす」事業移行
日中一時支援事業(タイムケア型)「フレンズ」事業移行
NPO法人成年後見センター「ふぇいす」開設
平成19年 さんらいず(就労移行支援事業、就労継続支援事業)開所
グループホーム城山台開所
第2次育成会地域福祉5カ年計画スタート
平成20年 グループホーム女の都開所
ながさき知的障害児者生活サポート協会開設
平成21年 育成会創立50周年記念式典開催
平成23年 あじさいの家、ワークあじさいが新事業体系へ移行
平成24年 陽香里工房(生活介護事業、就労継続支援事業)開所
グループホーム十人町開所
第3次育成会地域福祉5カ年計画スタート
いんくる(長崎市障害者相談支援事業)開設
平成26年 ケアホーム三京開所
平成27年 グループホーム西北開所
平成28年 ケアホームさくら開所
平成30年 グループホームライフ西北開所
育成会生活支援センター開所(事務所移転[本部、他7事業所])
第4次育成会地域福祉5カ年計画スタート
令和元年 ケアホームさくら短期入所棟開所
育成会創立60周年記念イヤー
令和2年 ケアホーム陽香里開所
令和3年 グループホームはやま移転
令和4年 グループホーム六じぞう移転しグループホーム青山に改名
令和5年 長崎市障害者基幹相談支援センター開設

組織図

地域福祉五カ年計画

地域福祉五カ年計画 地域福祉五カ年計画概要解説

デジタルカタログ

デジタルカタログ

育成会職員行動規範

基本的な考え方

  • 職員は、利用者の人権を尊重します。
  • 職員は、利用者の意思を大切にします。
  • 職員は、福祉従事者としての誇りを持ち利用者に良識ある態度で接します。
  • 職員は、福祉従事者としての自覚をもち、絶えず学び、研修し、サービス提供の責任を果たします。
  • 職員は、利用者とともに運動体である育成会の一員として行動します。
  • 職員は、謙虚さを心がけ、人間としての成長を目指します。
  • 職員は、地域福祉の担い手として、あらゆる社会資源とのネットワークを創ります。

基本姿勢

  • 利用者への明るい笑顔と元気な挨拶を忘れずに支援します。
  • 利用者を友好的に迎えいれ、愛情を持って支援します。
  • 利用者の安全・安心を第一に考えてすみやかに行動します。

行動規範

  • 利用者を「○○さん」と呼びます。
  • 利用者へ丁寧な声かけ、言葉づかいをします。
  • 利用者への支援を始める時は、まず声かけをします。
  • 利用者への虐待は行いません。
  • 利用者に対して、無視、命令、威圧的な言動をしません。
  • 利用者の行為の嘲笑や興味本位での対応をしません。
  • 利用者に承諾なしで所持品の確認をしません。
  • 利用者の特性を理解し、わかりやすい説明を心がけます。
  • 利用者の個人情報は厳重に管理し、外部に漏らしません。
  • 利用者の着替えや排泄に関することなどプライバシーの保護には十分配慮します。
  • 利用者に対し「ありがとう」と「ごめんなさい」はしっかりと伝えます。
  • 利用者からの苦情に対し誠意を示し速やかに対応します。
  • 利用者の安全を守るための危機意識を常に持ち、環境整備を行います。
  • 利用者の健康に心掛け、その様子や状態を観察します。
  • 利用者が生活に必要なスキルを獲得できるように工夫します。

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