よかよか隊、令和7年度始動!

長崎市役所福祉部様より昨年に引き続きお声掛けいただき、令和7年度新・転入職員研修に出動させていただきました。1時間お時間をいただき、伝えたいことが伝わらない、何を言われているか分からない体験や抽象的なことを理解することが難しい体験、不器用さの体験など4つのプログラムを受けていただきました。言葉が伝わらないって苦しい、「ちゃんと」ってどういう風に描いたらいい、色々な音が同じような音量で聞こえるとこんなに聞き取れないの、声かけ一つで作業に取り組む気持ちか違うなど知的障害・発達障害のある人の困難さや生きづらさを疑似体験して頂きました。 皆さん緊張感もありながら、真剣に取り組んでいただきました。今回の疑似体験研修が今後の業務に少しでも参考になり活かしていただけることがあれば幸いです。

 

「わが子の権利、守ってる?」

今回の定例会は日々の生活の中で意識することが薄いと思われる”知的障害のある人の権利”について話し合ってみました。人としての権利は誰もが平等に持っているものですが、知的障害のある人は自分の思いをうまく言えなかったり、そもそも言葉が話せなかったりして、本人の気持ちを確認することなく周囲が決めてしまうことが多々あるように感じます。たとえ知的障害が重度であっても本人の思いや意思があるのは当然ですが、親は「うちの子は重度で分からないから私が決めなければ」という親心でいろいろなことを決めてしまいがちです。事業所やグループホームなどでは本人の意思決定をどのように支援されているのでしょうか?全国手をつなぐ育成会連合会の2024年育成会フォーラムで事例報告をされた動画を視聴し参加者の皆さんで話し合ってみました。

知的障害のある75才の当事者の方とその方を長年支援されている支援者とのインタビュー形式の動画を見ました。関西弁でテンポよく軽快なやり取りをしながら時折笑いがこぼれながらも、深く考えさせられた動画でした。支援者の方の「本人が生きたい生き方を支える」という言葉が胸に刺さりました。「5才程度の力を6才、7才、8才に伸ばすということではなく、今の力をどう活かし生きていくのかに重点を置き、地域も巻き込みながら支援する」というお話に大変感動しました。参加者の皆さんも「こういう支援者に巡り合われたのはラッキーだと思うし、羨ましい」という意見も出ました。また、「今までわが子の意思決定や権利ということを深く考えたこともなかったが、今日は改めて本人の意思(本意)や権利の大切さを考えることが出来た」と話された方もいらっしゃいました。

将来どういう生き方をしたいか?誰とどこでどんな暮らしをしたいか?という大きな決断や選択は一朝一夕にできるものではなく、日々の様々な経験や体験を経て他者との信頼関係の上に成り立つものだと思います。何を食べる、何を着る、どこに行きたいなどの日常の小さな選択を重ね、成功と失敗を繰り返し、なりたい自分になる権利を行使できるよう親として寄り添いながら支えて行けたらと感じた定例会でした。

次回の定例会は5月16日(金)育成会生活支援センター会議室にて10時より  テーマは未定ですが、参加者の皆さんといろいろなお話をすることで新たな視点や考え方を知る機会が持てます。お気軽にご参加ください。

「後見人のリアル」とは?

長崎市手をつなぐ育成会では情報提供や会員同士の交流、会員のニーズを知る場として会員定例会を毎月開催しています。

3月の定例会は『成年後見のリアルとは?~親と専門職が語るギャップと実情~』という後見人も務めておられる行政書士事務所の代表と「親なきあと相談室」相談員で障害児の親でもあるお父様が語り合う動画を視聴し話し合いました。

動画では「後見人制度は悪い噂やニュースが親の耳に入ってくるせいか、できれば使いたくないと思っている親が多い。また親がわが子のためにお金を使ってほしいと思っても、本人の財産を守ることが大事だからと聞き入れてもらえないこともある。」という親の立場からの意見に、「後見人という制度は本人のための制度。まわりのことまで考えていないし考える必要もない。」と返す行政書士さん。後見人がつくとわが子のお金であっても、親が自由に出し入れすることはできません。わが子が幸せに、快適に暮らしてほしいという思いから「これを買ってほしい、やらせてほしい」という親に対し、後見人としては本人の財産が減らないようにという視点から、親の要望を断ることもあります。「後見人はこれはしてよい、これはしてはいけないという決まりはなく、それを後見人の判断に任せてしまっている現状も問題だ」と話されていました。また「後見人が誰になるか分からない、始まってみないと後見人がどんな判断をする人か分からない」ということを「後見人ガチャ」という表現をされたお父様に対し、「(後見人側から言うと)親ガチャもあります」と言われ、定例会の参加者も苦笑い。「親の思いに寄り添いすぎない、客観的な立場や視点に立った人が相応しいのでは」また「後見人を付けるタイミングとしては迷っている(ほかに選択肢がある)間、守ってくれる人がいる間は必要ない。」とも言われていました。

親の立場からは「後見人がどんな人になるか分からず、途中で変更もできない、報酬のことや後見人を付けると、死ぬまでやめられない」など使いづらい理由もあげられながら、最後には「わが子にどんな制度があり、どんな選択肢があるのか、たくさんの情報に惑わされず、正しい知識を身につけたうえで判断することが大切だ」と結ばれていました。

動画終了後、「細かいことを知りたい時はどこに聞けばいいの?」という声に対し、「相談支援事業所や社協さんの成年後見支援センターに聞いたらいいのでは」という回答や「財産はないけど後見人つけられる?」「市民後見人さんは財産の上限が500万までとなっているよ」など、会員さん同士での情報交換もありました。またごきょうだいから「この先どうするつもり?」と聞かれ、後見人制度の話をしたら少し安心したようだったというお話もありました。「市民後見人の講座を受ければ詳しい情報が得られるし相談支援事業所としっかりつながっておくことが大事」と話される方もおられ、ざっくばらんに情報共有や意見交換ができた3月の定例会でした。

「ブルーライトアップinかわたな」の事前学習に参加しました!

毎年4月2日は国連の定めた「世界自閉症啓発デー」です。この日に合わせて、世界中で自閉症をはじめとする発達障害について広く啓発するための、いろいろなイベントが行われています。その中のひとつに世界各地で青くライトアップするイベント「ブルーライトアップ」があります。(青は自閉症の人の心を落ち着かせる色とされ、自閉症啓発デーのイメージカラーとなっています。)このブルーライトアップのイベントを9年前から精力的に取り組まれている長崎県川棚町様より、長崎よかよか隊に自閉症啓発デーの事前研修をしてほしいとのお声掛けいただき、参加させていただきました。当日は川棚町内外から30名弱の方が参加されていました。

同じ和紙とインクを使ってもひとつとして同じ模様は出来ません

はじめに和紙を使って折り染めのワークショップがありました。和紙を2~3センチ幅で蛇腹に折り、その後三角や四角の蛇腹に折ります。その折った和紙の端にブルー(深い青、明るい青、緑)のインクを染み込ませ広げると一つとして同じものがない折り染めが出来上がります。その折り染めを乾燥させる時間を利用して長崎よかよか隊の研修を受講していただきました。約1時間のプログラムも無事終了し、乾いた和紙をペットボトルの上部を切り落としたものに貼り付け出来上がりです。折り染めの和紙を貼ったペットボトルの中に懐中電灯を灯し、4月2日の世界自閉症啓発デー当日に川棚駅、商店街周辺他に飾りライトアップするとのことでした。実行委員の方は「毎年4月2日は将来的に川棚町中の全家庭がブルーライトアップして頂けるようなればいいし、障害があってもなくても優しく寄り添い住みやすい川棚町になっていってほしい」と話させていました。障害のある子を持つ親の立場として積極的にこういった啓発活動を町ぐるみで取り組んでいただき、大変勇気づけられました。

当日参加された当事者さんも真剣に折り作業を頑張ってました!
長崎よかよか隊のプログラムにも積極的に参加して頂きました。

”ケアホーム”ってどんなところ?

長崎市手をつなぐ育成会では情報提供や会員同士の交流、会員のニーズを知る場として会員定例会を毎月開催しています。昨年グループホームについてお話を伺う機会を持ちましたが、2月の定例会は会員さんからの希望もありケアホームについて知る企画を立てました。

ケアホームというものの実際はグループホーム(共同生活援助)と同じサービスです。当会では介護度の高い方が多くいらっしゃるホームをケアホーム(以下CH)と呼んでおり、現在CH三京、CHさくら、CH陽香里の3棟があります。今回はCH陽香里の山田所長に来ていただき、事業の内容や入居者さんのようすを話していただきました。CH陽香里は香焼町の国道沿いにあり、近所にコンビニもあります。現在34歳から58歳までの10名(手帳A1が9名、B1が1名)が入居されており、短期入所用の居室も4部屋あります。車いすの方もおられ、エレベーターやリフト付きのお風呂も完備しています。10名中9名が日中は生活介護の事業所に通所されています。気になる生活費は、家賃・水道光熱費・日用品費が月計63,000円(家賃補助10,000円あり)、食費が月平均22,000円程度、お金を預かってもらう場合は月3,000円だそうです。CH陽香里の事業についての資料や、分かりやすいように画像の準備もしていただき、ホーム内の様子や休日、イベントの様子、独自のリハビリや避難訓練などきめ細やかに説明をしていただきました。

参加された皆さんからは「支援や活動の内容に山田所長の入居者を大切に思う気持ちを感じた」という感想や「強度行動障害の方も多く、入居者同士でトラブルになることは?」「入居者も高齢化し、突発的な病気の場合などの通院は誰がしてくれる?」「受診するかどうかの判断は?」など質問が上がりました。詳しい内容は3月発行の広報あじさい175号でお知らせします。

3月の定例会は3月21日(金)10:00~12:00の予定で『後見人のリアルとは?~専門職と親が語るギャップと実情~』という動画を視聴し、話し合いたいと思います。場所はいつもの育成会生活支援センター会議室です。

出動!「北陽ホクホクまつり」へ

長崎市手をつなぐ育成会では知的障害や発達障害のある人の生きづらさや障害特性などを知ってもらうためにキャラバン隊「長崎よかよか隊」を組織し平成30年の夏から活動しています。今回は育成会の会員さんに縁を繋いでいただき、長崎市立北陽小学校区の子どもたちやそのご家族に向けて開催される北陽小学校区コミュニティ連絡協議会様主催の「北陽ホクホクまつり」に出動しました!外には消防車も来ており記念撮影や消火器体験、煙の中を移動するテントなどもありました。体育館内にはゲームや巨大段ボール迷路、出店、ふるまい(熱々の豚汁と蒸しイモ)など楽しい企画がいっぱいでした。

いつもは私たちの話を聞くために集まった人に向けて活動させてもらっているのですが、今回は午前午後計2回のステージとイベントに集まった人を呼び止めてブースで疑似体験をしてもらうというこれまでにない試みでした。「うまくいくのか?」、「誰も来てくれなかったらどうしよう」と不安でいっぱいでしたが、始まってみるとそれぞれのブースがスタンプラリーになっており、スタンプを集めるため子どもたちが次々に来てくれました。小学生向けのプログラムをプリントしてそれを見ながら聞いてもらったり、考えてもらったりしました。高学年や家族の人には「絵に描いてみよう」をやってもらいました。人が多い時間帯では3人がかりで大忙しでした。

小学生向けのプログラムを体験してもらいました。どのお子さんも真剣に聞いてくれました。

午前、午後1回ずつステージで、「伝えたいのに伝わらない・分かりたいのに分からない」体験をしてもらいました。

終始音楽が流れたり人の声でざわざわしている会場では、そばにいても声を張り上げないと聞こえない状況でしたが、みなさん熱心に耳を傾けてくれました。また、通常は地域の地区の活動や防犯などの動画が繰り返し流れているステージから、「集まって下さ~い!」とステージ前に人を集めるのも一苦労でした。これまでにないやり方で、始まる前は戸惑いや不安もありましたが、始まってみるとアッという間の4時間でした。当日は当法人のB型事業所「さんらいず」の焼き菓子も販売させていただき、たくさんの方にお買い求めいただきました。

「長崎よかよか隊」のブースを訪ねてきてくれたみなさん、ありがとうございました。また北陽小学校区コミュニティ連絡協議会のみなさま、お世話になりました。

「個別支援計画書」について考えてみよう

学校や福祉サービス事業所などでは、日々障害のある方たちを支援をするにあたって「個別支援計画書」を作成し、それを基にお一人お一人に合った支援をしています。この「個別支援計画書」とは本人や保護者と事業所で話し合いながら、今本人にどんな支援が必要か、本人がどんなことを希望しているのかが書かれた支援の根幹となるものと言えます。しかし親の立場としては、学校の先生や事業所職員が本人を支援するためのものと捉えてしまいがちな面もあるように思います。では私たち保護者はこの「個別支援計画書」をどのように日々の生活に反映し、どう事業所と連携をとっていけばいいのでしょうか。モニタリングや担当者会議後に提出され、毎回当たり前のようにいただく個別支援計画書ですが、障害のある子の親として皆さんの受け止め方、捉え方について話し合ってみました。

「個別支援計画書」を持参して参加された方もおられ、それぞれ様式(フォーム)や記述内容も様々のようでした。また事業形態でも支援内容が変わることは予想していましたが、B型事業所では仕事や作業内容に関するものが多く、生活介護では情緒の安定に重点を置く支援や生活全般についての記述が比較的多いような印象を持ちました。また学齢期の子どもさんをお持ちの保護者の方は、「学校には身辺自立の達成具合など家庭でもわかりやすいので要望も言いやすく、課題の共有も出来ているが放課後等デイサービスでは、日頃の活動の様子も分かりずらく要望等を伝えづらい」と話されました。ある方は「グループホームを利用しているので連絡を密に取って情報や書類の遅延が無いように要望を出している」と仰っていました。モニタリングや担当者会議のあり方にも話が及び、「親だけではなく本人にも聞き取りや説明を行うようになっているが、長時間の会議の間本人が同席することで本人の課題などにも話が及ぶため、その後不安定になる場合もある。本人の状態を見ながら同席の時間や会話の内容を調整する必要性もあるのかもしれない。」との意見も出ました。障害のある人が利用する福祉サービス事業でどのような支援が必要なのかニーズはお一人お一人違いがあり、また支援の方法やニーズも年齢とともに変化するのは当然です。モニタリングや担当者会議を通して事業者、本人、家族が個別支援計画を基に連携することの重要性を改めて考えさせられました。

次回の定例会は2月20日(木)10:00から育成会大橋事務所会議室にて「ケアホームでの生活ってどんな感じ?」と題して当法人ケアホーム陽香里の管理者にケアホームでの生活についてお話を伺ってみましょう。なかなかないチャンスですのでぜひお気軽にご参加ください。

「2024年を振り返ってみよう!」

月に1回のペースで開催している会員定例会ですが、今回は今年最後の定例会ということでテーマを決めずにフリートークをしました。毎回会員の皆さんが興味を持たれそうなテーマで話し合ったり、講師の方をお迎えして聴講したり、動画を視聴したりしていましたが、今回は今までの定例会で取り上げたテーマを振り返りながら話し足りなかったり、もう少し深く聞きたい内容を話し合ってみました。グループホームの利用を考えているが実態がよく分からないので、親子で体験利用ができるとグループホームでの生活がより具体的に想像できると思うとのご意見に共感される方もいらっしゃいました。グループホームに関連した話題では「どこまで支援を依頼できるのか掴めない」、「生活力を伸ばすような支援をお願いしたい」、「グループホームと入所施設の中間くらいのより支援をしてくれるグループホームが多くあれば」、学齢期の保護者の方からは「親なきあとも関心はあるけれど、もう少し若い親に向けたテーマがあれば、友だちを誘いやすい」など多岐に渡る話が出ました。以前育成会グループホーム支援センターの課長に出席いただきお話しして頂いきましたが、次はケアホームの所長さんに参加いただきお話ししていただく定例会も企画出来ればと思いました。また、子どもが利用している事業所や学校、放課後デーサービスへの要望の伝え方もどこまで言っていいのか悩まれる方もいらっしゃると思います。ある方はまずコミュニケーションを密にして信頼できる関係作りをしたうえで、自分の思いや要望をストレートに全て伝えていると話されていました。

後半は事務局員が手作りしたバスクチーズケーキとコーヒーをいただきながらざっくばらんにお話に花が咲きました。今年最後の定例会に参加された方へのささやかなプレゼントに喜んでいただけたようでした。

来年1月の定例会は1月22日(水)10:00~「個別支援計画書について考えてみよう!」と題して育成会大橋事務所会議室にて行います。学校や事業所で日々の支援をするにあたって作成している個別支援計画書ですが、本人や家族の思いがどれだけ反映されているのでしょう?また家庭ではどのように活用していけばいいのでしょうか?モニタリングや担当者会議後に提出され、毎回当たり前のようにいただく個別支援計画書ですが、皆さんの受け止め方、捉え方について話し合ってみましょう。

※来年も会員の皆様に興味を持って参加して頂けるような定例会を企画したいと思います。気になる話題やテーマがある方は啓発事業部までご連絡ください。まだ参加されたことのない方も是非お気軽にご参加ください。

 

「わが子にとって心地よい居場所とは」

全国手をつなぐ育成会連合会が発行する会誌「手をつなぐ」10月号でも「あなたの居場所」という特集が組まれていましたが、障害のあるなしに関わらず心地よい居場所づくりは人生を豊かにするために大切なことだと思います。いま本人の「ここにいたい」を大切にした居場所づくりが全国でも広がっているそうです。自宅と学校や事業所以外の本人が心地よいと思える居場所づくりが出来れば理想的かもしれませんが、皆さんどのような心地よい居場所を持たれているのでしょう?

お話をお聞きすると、ピアノやダンス、スポーツなど習い事を楽しんでいる方は多く、本人にとってその時間その空間が心地よい居場所になっているのではないかというお話も出ました。ただ親が余暇を充実してほしくて選んだ活動であって本人の意思で選択したものではないので、はたして本人が本当に心地よいと感じているのか疑問だとの意見もありました。でも本人はニコニコ表情良く参加しているので、その表情が意思を表出していると考えて良いのでは?と話される方もいらっしゃいました。また、グループホームに入所されている方は帰省した時、父親の書斎でリラックスした表情でくつろいでいるのを見ると、本人の心地よい居場所はこの書斎なんじゃないかと思うと話されていました。さらに子どものころから演劇鑑賞サークルに20数年所属していて、イベントや会議なども本人の意思で欠かさず参加している方もいらして、まさに本人が自発的に自分の居場所作りをしていると思うと仰っていました。障害のない方ばかりのサークルなのでいろいろ迷惑もかけていると思うが皆さんに助けてもらっているのではないかと話されていました。今回の定例会には長崎市手をつなぐ育成会の生活介護事業所夢工房みどりの施設長も参加されました。今年の事業所目標として「本人さんが楽しいと思える居場所に!」を上げられているので会員さんたちの声を聴き、今後の施設運営の参考にしたいとのことでした。本人さんたちがどうしたら楽しいと感じてもらえる居場所になれるかを模索される姿勢に障害のあるこどもの親として嬉しく思いました。

障害があっても躊躇なく出かけられる心地よい居場所があれば理想的ですが、そういったスポットがなくてもヘルパーさんとお気に入りの場所に出かける、スポーツジムに出かけ汗をかく、ダンスサークルに所属してダンスを楽しむ、、、など活動や人とのつながりで心地の良い居場所、楽しいと感じる居場所は作れそうと思う反面、他の一般の利用者の理解がないといろいろと苦情も入り注意を受ける場面もあるようで障害理解の啓発活動はまだまだ必要だと考えさせられました。

12月の定例会は17日(火)10:00~ 育成会大橋事務所会議室にて開催します。今年最後の定例会は2024年を振り返りながら、お茶とお菓子をお供に特にテーマを決めずに楽しくおしゃべりしましょう!今まで参加されたことがない方もお気軽にご参加ください。

よろずお悩み事相談!

定例会で集まるとテーマに沿った話の中でも、いろんな心配事や悩みがみなさんの口から出てきます。10月の定例会は「よろず悩み事相談」と題し、気になっていること、悩んでいることなどに絞って話し合いました。

最初は恒例の自己紹介です。今回は初参加の方も2名おられました。読書の秋にちなみ、読書を織り込んで自己紹介していただきました。読書好きの方が多かったですが、年とともに読まなくなった方や心理学の難しい本に挑戦している方、「昔は子どもの障害に関する本を読み漁っていたが、今は定年後の暮らしに関するものに変わった」という方など、それぞれ楽しいエピソードを聞かせていただき、すっかり和んだところで本題へと入りました。

最初に出たのはやはり「親なきあと」の不安でした。「親なきあとをどうしたらいいの?」「65歳になったら介護保険?」「グループホームに入れるの?」など、これまでも何度となく話し合ってきたテーマです。相談支援専門員と話す、福祉の専門家と繋がる、親心の記録を残すなど意見がありました。中には「親同士が仲よくなっても、離れたところで暮らしていたらいざというとき駆け付けられないし、本人だけでは意思の疎通が難しいので家族も一緒にいたほうがいい。公営住宅などを1棟障害者の家族専用にして、みんなで助け合って暮らせるような場所があれば。」「障害児の親として印象を悪くしないようにと先輩ママから言われ、障害のある子がいても元気なお母さんと思ってもらえるようマンションの方ともいい関係を築いてきた。仲間で話し合う場や助け合うことができればもっと気持ちが軽くなる。」など、親同士の繋がりを大切に感じられる方が多くおられました。当会理事長からは「以前親が亡くなり子ども一人残された方がおられたが、育成会の仲間が集まって葬儀や事後処理を行った。ご本人も親を亡くした喪失感はあったと思うが、今の自分の居場所に戻って行かれた。そういう居場所を作っておくことが大事。困っていることや悩みをみんなで出しあって、解決できることもある」というお話があり、悩み事相談の場の大切さを改めて感じた回でした。他にも年金のことやきょうだいの結婚についてのご心配もあり、「よろず相談第2弾」もありかなと感じました。

11月の定例会は…                             今月号の「手をつなぐ」に『あなたの居場所』という特集がありました。とても興味深い内容でしたので、「居心地のいい場所はありますか?」というテーマでわが子にとっての居心地のいい場所について考えてみたいと思います。

とき:11月21日(木)10:00~12:00             ところ:育成会生活支援センター会議室(大橋町)