今月は「体験してみようキャラバン隊!」と題して、定例会を開催しました。障害理解啓発活動の切り札として全国手をつなぐ育成会連合会が期待を寄せ、数年前から全国各地の育成会で発足の機運が高まっているのが障害理解啓発キャラバン隊です。長崎市手をつなぐ育成会でも2018年夏からキャラバン隊”長崎よかよか隊”を発足し、現在21回の出動を行っています。今回の定例会では参加者の皆さんに実際に行っているプログラムを体験していただきました。自閉症・発達障害を含む知的障害のある人の中には知的発達の遅れだけでなく、身体的感覚の過敏さや鈍感さ(鈍感は気が利かないという意味なので、正しくは感覚が鈍いという意味の鈍麻)があると言われています。実際、定例会などでもわが子の感覚過敏や感覚鈍麻についての話になると、参加者の皆さんから大変多くのお話を聴くことが出来ます。今回はいろいろなプログラムの中から特に知っていただきたい「感覚過敏と鈍麻」「手先の不器用さ体験」を体験していただきました。体験の後は感想や実体験を話し合いましたが、参加者の皆さんそれぞれ、わが子の感覚について様々な対応をされていることに驚きました。声かけもついつい急かしたり、抽象的な表現を使ってしまいがちなので、本人の自己肯定感を損なわない声かけを心がけていきたいと言われる方もいらっしゃいました。参加者の皆さんは、改めて感覚過敏と鈍麻の奥深さを再認識されたようでした。一方で感覚過敏または鈍麻からの行動なのか、それともただ単にこだわりからきている行動なのかを見極めることも大事だと実感しました。
次回の定例会は「みんなで語ろう親の楽しみ」と題して、自分の楽しみや家族の楽しみについて話し合ってみましょう!皆さん、どんな楽しみでストレスを解消されているのでしょう?何か参考になるヒントが聞けるかもしれません。
日時:2月19日(水)10:00~12:00
場所:大橋町 育成会本部事務局会議室
「感覚過敏と感覚鈍麻」について
前回の定例会で障害特性、とりわけ障害のない人には理解しにくい「感覚」の問題について話し合いました。知的障害のある人、特に自閉症・発達障害を含む知的障害のある人の障害特性は、100人いれば100通りの特性があるといわれるように一人一人特性の現れ方は様々です。感覚過敏は最近メディア等でも注目されつつあり、感覚の問題が生きづらさの一因であることが分かってきました。その反面感覚鈍麻についてはまだその存在自体知られてない面も多く、障害のある方ご自身や家族であっても感覚鈍麻から来る困難を自覚されてないケースもあるようです。今回の定例会は先日、NHKおはよう日本で特集された”骨折しても痛くない”~知られざる発達障害「感覚鈍麻」~という番組を視聴しました。ショッキングなタイトルに違わず内容も大変ショッキングなものでした。視聴された参加者の皆さんもわが子の身体の感覚が、障害のない人の感じ方と異なると気づかれてる方も多いようでした。日頃の一見奇妙とも見える行動も感覚鈍麻や低反応から来るものだと考えると納得がいったり、改めてわが子の生きづらさや困難さを痛感されたようでした。
成長や経験を積むことで感覚過敏や感覚鈍麻から来る生きづらさが緩和することは多いようですが、痛みが分からなかったり、暑さ寒さが体感出来ないことは経験や努力ではどうしようもない脳機能の問題なので、温度計、湿度計で気温や湿度を計測したり、鏡で自分の体に傷が出来てないかチェックするなどの自衛手段を取る必要性も触れられていました。自閉症・発達障害を含む知的障害のある人の障害特性と一言で言っても大変奥深く、幅広いので障害啓発キャラバン隊で今後も理解を求め活動を続けていかなければならないと思いました。
次回の定例会は1月22日㈭10:00~12:00 大橋町 育成会本部事務局会議室にて「体験してみようキャラバン隊」と題して行う予定です。”キャラバン隊てどんな活動をしてるの?””疑似体験を実際受けてみたい!””よそのキャラバン隊てどんな活動をしてるの?”など話し合ってみましょう。
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