「個別支援計画書」について考えてみよう

学校や福祉サービス事業所などでは、日々障害のある方たちを支援をするにあたって「個別支援計画書」を作成し、それを基にお一人お一人に合った支援をしています。この「個別支援計画書」とは本人や保護者と事業所で話し合いながら、今本人にどんな支援が必要か、本人がどんなことを希望しているのかが書かれた支援の根幹となるものと言えます。しかし親の立場としては、学校の先生や事業所職員が本人を支援するためのものと捉えてしまいがちな面もあるように思います。では私たち保護者はこの「個別支援計画書」をどのように日々の生活に反映し、どう事業所と連携をとっていけばいいのでしょうか。モニタリングや担当者会議後に提出され、毎回当たり前のようにいただく個別支援計画書ですが、障害のある子の親として皆さんの受け止め方、捉え方について話し合ってみました。

「個別支援計画書」を持参して参加された方もおられ、それぞれ様式(フォーム)や記述内容も様々のようでした。また事業形態でも支援内容が変わることは予想していましたが、B型事業所では仕事や作業内容に関するものが多く、生活介護では情緒の安定に重点を置く支援や生活全般についての記述が比較的多いような印象を持ちました。また学齢期の子どもさんをお持ちの保護者の方は、「学校には身辺自立の達成具合など家庭でもわかりやすいので要望も言いやすく、課題の共有も出来ているが放課後等デイサービスでは、日頃の活動の様子も分かりずらく要望等を伝えづらい」と話されました。ある方は「グループホームを利用しているので連絡を密に取って情報や書類の遅延が無いように要望を出している」と仰っていました。モニタリングや担当者会議のあり方にも話が及び、「親だけではなく本人にも聞き取りや説明を行うようになっているが、長時間の会議の間本人が同席することで本人の課題などにも話が及ぶため、その後不安定になる場合もある。本人の状態を見ながら同席の時間や会話の内容を調整する必要性もあるのかもしれない。」との意見も出ました。障害のある人が利用する福祉サービス事業でどのような支援が必要なのかニーズはお一人お一人違いがあり、また支援の方法やニーズも年齢とともに変化するのは当然です。モニタリングや担当者会議を通して事業者、本人、家族が個別支援計画を基に連携することの重要性を改めて考えさせられました。

次回の定例会は2月20日(木)10:00から育成会大橋事務所会議室にて「ケアホームでの生活ってどんな感じ?」と題して当法人ケアホーム陽香里の管理者にケアホームでの生活についてお話を伺ってみましょう。なかなかないチャンスですのでぜひお気軽にご参加ください。