SDG‘sの一つの理念として多様性が叫ばれている昨今、子育ては母親が受け持つという概念も薄くなってきつつあるのかもしれませんが、やはり主に子育てを担ってきたのは母親だと思います。殊に障害のある子どもの子育てとなるとなおさら母親の役割は大きいものがあると言えるのではないでしょうか。療育や通院そして学校や福祉関係とのやりとりなど障害のない子どもの子育てに比べ母親が子どもの関係する機関と関わる場面は多くなりがちです。また、障害福祉サービスの契約や更新、障害年金の手続きなども母親が対応されているご家庭が多いように思います。加えて共働きが増えたとはいえ、父親に比べて母親が障害に関する勉強会や研修会に参加する機会が多いため障害に関する知識も多くなります。
ではお父さんは知的障害のある子どもとどのようにかかわっているのでしょう?参加者の皆さんのお話しをお聞きすると、それぞれのご家庭でお父さんの”役割”が幅広くまた多岐にわたっていることを知ることが出来、皆さんのエピソードを大変興味深く拝聴しました。朝から一日のスケジュールを把握しないとパニックになってしまう子どもさんのために、お父さん自ら絵カードを使ってスケジュールを示してくれるので朝から子どもさんが安定して登校することが出来ているというお話に皆さん感心しきりでした。また、障害福祉関係の手続きは全て自分でしているというお父様のお話に羨ましいという声も上がりました。障害特性は理解はしているものの、声かけだけに頼りがちだったり、厳しく叱ったりと父親のかかわり方に不満を感じているというお話もお聞きしました。身体障害を併せ持つ女性のお母さんはお嬢さんが生まれてから父親には異性という理由で一切介助をさせてこなかったそうです。自分が何らかの理由で介助出来ない状態になった場合、どうなるのだろうと不安を感じられているようでした。参加されたお父様からは「定例会等での父親の参加が無いので父親同士の横のつながりが持ちにくい。今後父親同士の交流が出来、意見や思いを言い合えるような企画を立てていただければ」とのご意見をいただきました。
それぞれのご家庭でそれぞれの親子関係、夫婦関係があり大変興味深いお話の数々をお聞きすることが出来ました。参加された皆さんも感心されたり、羨ましがられたり、あるいはご主人への愚痴に深く共感されたり、、、大変盛り上がった定例会になりました。
次回の定例会は「わが子の支援マップを作ろう!」と題して、現在利用している障害福祉サービスを記入してみましょう。「見える化」することで現在利用している障害福祉サービスと今後必要になるかもしれない支援について話し合ってみましょう。 日時:7月20日(木)10:00~12:00 場所:育成会大橋事務所会議室 (小)