障害があってもなくても日々健康的に過ごせるに越したことはありません。以前の定例会でも障害のある人の健康課題について取り上げましたが、今回は特にお薬について掘り下げて話し合ってみました。参加された皆さんにお聞きすると、約7割弱の方のお子さんが向精神薬を服薬されていて、中には低年齢時から服用を開始された方もいらっしゃいました。知的障害、特に自閉スペクトラム症などの発達障害のある人の中には障害特性(感覚の問題など)でパニックや自傷、他害の問題があり、やむを得ず服薬を開始された方が多いようでした。親として薬の副反応(肝機能の数値や体重増加などが事例としてあげられました)は気になるものの、てんかん発作の予防や気持ちの安定のため、また気になる行動を抑えるためなどの理由で服薬されている方が多いようでした。薬の効能についても実感している方や効いているかどうか分からないという方までさまざまでした。学校の先生から薬の服用を薦められたとのお話には、違和感を持たれた方もいらっしゃたようです。服薬前に環境調整や支援の見直し、アセスメントはなされた後の提案なのか?疑問の声が上がりました。薬を飲むこと自体に抵抗感が強いので飲ませていないという方もいらっしゃいました。さらに一度服薬を始めるとずっと飲み続けなければならず、この先いつまで服用しないといけないのか分からないという意見もありました。
後半では「障害のある人の健康課題について」という動画を視聴しました。まずは障害のある人が病院を受診する際の受診障壁やポリファーマシー(必要以上に薬を処方される多剤問題)について、知的障害があっても治療方針の決定に納得して治療を受けるアドヒヤランスについて学習しました。振り返って考えても私自身子どもが病院を受診する際、治療内容や薬について今まで十分な説明をしていなかったと反省しました。さらに一度処方された薬であっても、子どもの体調の変化をよく観察し担当医とも情報を共有し、場合によっては減薬についても検討することの大切さを感じました。お子さんが服薬されてても、服薬されてなくても改めてわが子の健康について考える良いきっかけになったのではないでしょうか。
来月の定例会は5月15日(水)育成会大橋事務所会議室にて10:00~12:00。障害のある人を取り巻くサービスについての動画を視聴しましょう。共生型のデイサービスや重度訪問介護など、どのようなサービスがあればさらに本人の選択肢が広がるのか、他地域の取り組みを参考に話し合ってみましょう!