長崎市手をつなぐ育成会では全国知的障害児者生活サポート協会の後援を受け、研修会を企画し、11月に実施を予定していました。しかしコロナ禍の現在、一堂に会する研修会ではなくDVDで講演を視聴する研修会の形態に形を変えて行いました。今回は「障害のある人の感覚過敏と低反応」というテーマで長崎大学生命医科学域子どもの心の医療・教育センター教授の岩永竜一郎先生に講演いただきました。岩永先生は発達障害のある人の感覚分野の権威で、まだ発達障害のある人の感覚の問題が注目される前から研究されています。私たちは知的・発達障害のある人の不適切行動に目を向けてしまいがちですが、実は感覚の問題でそういった行動に至っているケースもあるようです。感覚の違いを理解した上での関わり方で改善するケースもあるとのお話に、「もっと早くにこの話を聞きたかった」という声や「事業所の職員や学校の先生に同じような研修を受けてもらいたい」という参加者の方もいらっしゃいました。
後半は長崎よかよか隊が感覚過敏の疑似体験を行いました。聴覚過敏や視覚過敏の疑似体験は初めて体験される方も多く、実際体験することで改めて知的・発達障害のある人の感覚の問題からくる生きづらさに気づかれたようでした。今後も育成会事業所に従事されている職員さんや育成会会員さん向けに研修会を開催したいと思います。