長崎市手をつなぐ育成会では、全国手をつなぐ育成会連合会(当時全日本手をつなぐ育成会)が作成した「みんなで知る見るプログラム」研修会を開催してきました。このプログラムは自分の障害を知り、可能性や夢を見つけるための楽しいワークがたくさん入っています。長崎市では回を重ね、3月6日(日)に6回目の研修会を開催し、27名の本人と16名の支援者が参加しました。
まずはじめに、ファシリテーターが 「みんなで守るルール」の説明をした後、最初のワーク「みんなと知り合いになろう」が行われ、二人一組になってお互いの紹介をし合いました。
その後、可能性を見るワーク「ほめ言葉リストを作ろう」では、人や自分をほめる言葉にはどんなものがあるかを話し合いました。 「やさしい」という言葉を挙げる人が多く、「かっこいい」「きれい」「かわいい」「若い」など、外見をほめる言葉、仕事でよく言われているのか「仕事が早い」「がんばっている」「みごと」「頼りになる」「報告がうまい」などが挙がりました。自分が言われたい言葉を選び、例えば「すてき」を選んだ人には、「〇〇さん、すてきですね!」とグループの全員からほめ言葉を言ってもらい、笑顔でこのワークを終了しました。
考え方を知るワーク「〇☓クイズ」では、4つの問題が出題され、それぞれについて自分が〇だと思うか、☓だと思うか、カードを揚げ、そう思う理由を説明してもらいました。
『夜遅くまでテレビを観ていいか?』という問いには「次の日の仕事があるのだから、早く寝たほうが良い。」「寝る時間が減ると、身体に影響がある。」という理由で☓を揚げる人が多かったのですが、「個人の自由だ。」「そもそも夜遅くの定義は人によって
違う。」など、〇を揚げた人もそれぞれの理由を堂々と話されました。 そして『障がいのある人は一人暮らしができない』という問題では、「勉強すればできる。」「妹は障害がないので一人暮らしをしているが、私は障害があるから親と暮らしている。だから障害がある人は一人暮らしはできない。」「私は今一人暮らしをしている。自分ができているのでできる。」など、ほんとにいろんな考えを述べられました。グループホームの職員が一人暮らしのスタイルの一つとして、※サテライト型の説明を添えると、最後の感想で、「自分も一人暮らしがやれるんだと思った。頑張りたい。」という前向きな発言も聞かれました。
※既存のグループホームから公共交通機関で20分以内の場所で、グループホームの職員の支援を得ながら、一人暮らしを体験し、自立生活を実現する支援形態。期間は2年、家賃補助もある。
回を追うごとに、自分の気持ちを積極的に発言される方が増え、「次の知る見るはいつですか?」という声も多く聞かれ、みなさん楽しみにしている様子でした。長崎市育成会では今後も本人が人の話を聞いて共感し、自分の思いを発信する力をつけてもらえるような、本人活動を今後も行っていきたいと思っています。