7月に入り梅雨明けが待ち遠しいですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。ジメジメした日が続いているので、気分だけでもスッキリ さわやかに過ごせるようになるといいですね。
障害のある子どもの親にとって、親亡き後についての関心は常に高く、その時に備えて準備をしておくことは大切だとわかっていても、何からはじめようかと一人ではなかなか取りかかれていない方も多いのではないでしょうか。
そこで、今年度の定例会では「親亡き後は親あるうちに・・・」ということで、昨年の定例会で紹介しました「親心の記録」という、親亡きあと支援者に向けわが子のことを知ってもらうための記録ノートの完成を目指し、4回ほどに分けて、みなさんと一緒に記入してみることにしました。
6月の定例会はその第1回目となり、1ページごとに内容を確認しながら記入し、最初の3ページを書き込みました。
はじめは、本人の名前や住所など基本的な情報からですが、手帳の保管場所という欄には「本人がスマートカードと一緒に持っている」、「母親が持っている」、「自宅に置いている」など、それぞれの家庭で違っており、どこにあるか書いてあるといざという時に助かりますね。
また、緊急先リストには、本人の兄弟姉妹をはじめ、今回の参加者の多くが母親だったため、自分の(母親の)姉妹、義姉、近所の人、日中通っている事業所やかかりつけの病院などが挙げられましたが、親戚が遠くに住んでいるので、連絡先に記入するかどうか悩まれる方もおられました。
次に、パニックやてんかんについて現在の様子を書いてみると、パニックの状態は子どもの成長とともに変わっていることがあることに気づき、その予防法や対処法も親ならではの工夫があり、どのような自傷や他傷行動があるかも大事な情報となりそうです。各ページに記入日欄があるのでいつの情報かわかりますし本人の生活環境や状態が変わった時には、いつでも書き替えることができそうです。
医療機関や利用施設など関係機関は、一目でわかるように、かかりつけの医師や服薬の有無、飲ませ方、施設の連絡先やスタッフ名も記入できるようになっていますが、現在利用している医療機関では担当医師が本人より年上であり、いつまで関わってもらえるのかといった不安をみなさん一様に感じておられました。また相談支援事業所を書き込んでおけば、本人の利用施設や平日、休日の状況もすぐ分かり、本人の現状や将来を含めて本人や親の思いを知っている、親亡き後の要となる機関だという声が多く聞かれました。
日頃、親子で一緒に生活していることが多いと、パニックやこだわりも含めて当たり前のこととして過ごすことが多く、改めて項目ごとに記入することで本人のことに気づくことができたのではなでしょうか。ノートを記入することによって皆さんの不安が少しでも和らぎ、親亡きあとの準備のきっかけ作りになればと思います。
2回目は8月に続きを記入する予定です。今回参加されていないかたも皆さんといっしょに記入できますので是非いらしてください。お待ちしています。
<7月の定例会>
日時:7月9日(月)『親亡き後のおかねのこと』13:00~15:00
場所:ハートセンター5F社会適応訓練室