先月末、長崎市手をつなぐ育成会の総会が行われ、理事長のお話や局長からの啓発事業に関する報告の後、長崎市障害者基幹相談支援センターの神林所長と当会相談支援事業いんくるの松下所長を迎え、『親なきあとのリアル~相談支援の立場から~』と題し話をお聞きしました。
親の立場からの質問に対し、お二人が相談支援に携わってこられた経験から私たち親に知っておいてほしいこと、備えておいてほしいことなどを例を挙げながら分かりやすくお話しいただきました。両親そろっていてもどちらかが体調を崩すと不安やストレスからもう一方も体調を崩してしまい、たちまちお子さんの生活が困難になることや、配偶者が亡くなり、母と子、父と子の2人になった場合、ひとりっ子の場合、きょうだいがいる場合など、様々な場合についてどのような困りごとが起こるのか、リアルなお話を聞くことができました。また備えがあってよかった例もご紹介いただき、役立つお話も聞くことができました。成年後見制度の話では、育成会の顧問山本弁護士の「後見人を付ける必要性があるかどうか、本人のために動いてくれる親族が2名以上いるかということが成年後見制度を利用する目安」というお話もご紹介いただきました。
親なきあとは、家族の状況、本人の状況によって変わりますが、日ごろから家族が本人についての情報を共有しておくこと、大切なことは文字に残しておくこと、周囲の人とつながっておくこと、福祉サービス以外の選択肢を増やしておくことなど、たくさんのアドバイスをいただきました。「本人のことを託す理解者・協力者を増やすことは親にしかできない、大切な親なきあとの備えです」という言葉が心に残りました。
7月の定例会では、総会での『親なきあとのリアル』からの延長戦として『どうやって残す?』と題し、親なきあとのお金のことを中心に話し合いたいと思います。
7月17日(水)10:00~12:00
育成会生活支援センター会議室(大橋町)