お知らせ

第12回育成会職員研修会が開催されました。

2015年3月9日

 今年度も年に一回法人の全職員を対象とした育成会職員研修会が平成27年1月31日(土)に長崎市総合体育館2階大研修室で開催されました。

今回のテーマは「集団の一体感を高める」として、職員の研修ニーズを基にプログラムを組みました。

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 午前中はNPO法人SPICYの東川由貴先生をお招きし「自閉症スペクトラムの理解と基本的支援について」ご講義いただきました。自閉症スペクトラムの特徴から基本的支援について実践を通した内容を映像を用いながら説明いただきました。

 職員も経験年数や事業所も様々ですが、「初めて知った」とか、「基本的な情報についても昔の情報で止まっていた」とか、「日頃“ちゃんと”してくださいというような抽象的な声かけをしているかもしれない」などそれぞれに感じることや学ぶことがあったようです。事前に職員にアンケートをとり、知りたいことや日頃悩んでいることを書いてもらい講義の内容に盛り込んでいただきました。

 自閉症スペクトラムの方への支援について学んだのですが東川先生から「目の前の利用者の方が自閉症スペクトラムと診断されていなくても、この支援方法や考え方がその方に必要と判断したらぜひ使ってください」という言葉をいただきました。特性を把握しながら丁寧に関わっていくこの方法は、他の方への支援や様々な場面で活きると思います。また、職員も支援を通してコミュニケーション技術が磨かれることと思われます。

 今後必要な作業は、“現場で具体的に活かす”ことになります。事業所で捉え方を共有したりちょっとした声かけを考えるところから取り組んでもらいたいと思います。

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 午後からは「各事業所の取り組み発表」を行いました。今年度は各事業所で一つテーマを決めて、事業所の職員で共有しながら「深める」作業を行ってもらいました。今年度は3つの事業所が発表を行いました。

 最初は、さんらいずが「聴く力・受け止める力・伝える力」という取り組みを発表しました。毎月テーマを決め、その言葉について職員が調べてきたものを伝え合い共有するという方法でした。また、利用者の方にスポットを当て進める中で、「利用者の方お一人お一人のことを十分に知ること」「事業所全体で共有し深めていくこと」の大切さを再確認できたということでした。

 次に、陽香里工房から「ヒヤリ・ハット分析」が発表されました。ヒヤリハットの用紙を整理し、時間帯や場所、原因などをデータ化する作業を行いました。特に時間帯においては件数の偏りが数値で分かり、事故を防ぐための支援のポイントなどが見出されていくことが感じられました。ヒヤリハットの時点で見逃さず拾い上げる風潮が高まり、安全面への意識が高まったとのことでした。

 最後に、あじさいの家が「本人主体・本人活動について考える」という内容で、みんなで知る見るプログラム(好きなもので集まれ)の実施、特に給食にスポットを当てて厨房職員と連携して「好きな給食で集まれ」を実施したこと、餅つきの行事を通して餅つき委員会を設置しての取り組みなどが、実際の様子を映像で流しながら発表が行われました。職員がそれぞれの役割を果たしながら連携を図り支援を検討している様子や、利用者の方の力をしっかりと活かしている様子が表れていました。今回の取り組みの目的が、いかに日々の支援に落とし込まれていくかということがしっかりと実践されていました。

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 今年度からこの事業所発表の企画を行い、発表を行っていない事業所もそれぞれの取り組みがなされましたが、今後も「集団で一つのことを深め、それを日々の支援に活かす」機会として実施していければと思っています。

 

 職員研修のテーマを毎年、検討しますが、今年度は「共有・一体感・思い・集団力」など、チームや集団に目を向けた言葉が多く、今回の「集団の一体感を高める」というテーマに決定しました。事業所やサービスが拡大し職員数も増えていく中で、年々、職員の研修意識も高くなっており、とても活発で有意義な研修が行われています。職員の年齢や経験、職種などの違いはあるものの、今回の研修ではそれぞれが考え、得るものがあり、収穫がたくさんあった研修会になりました。

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